離婚に際して不動産の査定が必要なケース

離婚において、保有している不動産の査定価格を明らかにしなければいけないケースがあります。
査定価格とは、不動産を売り出した場合にどれくらいの価格になるか?という見込み金額です。
査定価格はさまざまな条件によって変動するため購入価格と同じではありません。
この記事では離婚のとき不動産の査定が必要になるケースについてお伝えします。

離婚で不動産の査定が必要な理由

離婚において、婚姻後に得た共有財産は財産分与の対象となります。
財産分与は基本的に半分ずつ分け合います。
預貯金の場合は金額が明確になっていますが、不動産の場合はその価値が明確ではありません。
離婚を前提に話し合いを進めるにあたり、不動産の価値を明確にする必要があります。
査定をして不動産の価値を明確にしておかない場合、財産分与を正確におこなうことができず、不平等になってしまうことが考えられます。その場合、大きなトラブルに発展することもあるため、事前に不動産の価値を把握しておくことが必要なのです。

離婚において不動産の査定が不要なケース

離婚で不動産の査定が必要になるのは、先に書いた通り財産分与でトラブルにならないようにするためです。
そのため、財産分与の対象とならない不動産は、離婚において査定をする必要はありません。
例えば、一方の親族からの相続や贈与による不動産、婚姻前から所有していた不動産などです。

離婚で不動産の価値を知りたいときに査定を依頼するには?
不動産の査定先は『一括査定サイト』『不動産鑑定士』『不動産会社』の3つがあります。

■不動産鑑定士

不動産鑑定士とは国家資格を持つ不動産鑑定の専門家です。
そのため、どこかに偏るこのない精度の高い査定が期待できます。
ただし、査定を依頼した時点で査定費用(20~50万円程度)がかかります。
また、売却を決めた際には、改めて不動産会社に連絡する必要があります。

■一括査定サイト

オンラインで複数の不動産会社に査定を依頼できるサービスです。
無料で利用できるため、非常に手軽に査定価格を出してもらうことができます。
ただし、複数の不動産会社に依頼を出しているため、それらの不動産会社から一斉に営業の電話がかかってくる場合があります。

■不動産会社

不動産会社では、売却などの取り引きが成立した際に費用が発生するため、無料で査定を依頼することができます。
査定方法には『訪問査定』と『机上査定』があります。

訪問査定は実際に不動産の場所を見て査定をする方法で、机上査定は書類上の情報から査定を行います。
そのため、訪問査定の方がより正確な査定になります。

ただし、より正確な査定額を知るためには、複数の不動産会社に依頼した方が良いでしょう。
それぞれの不動産会社の方針による違いや、自社で売却をしてもらうために高めの金額をつけている場合もあります。

不動産会社に査定を依頼した場合は、離婚の話し合いが終了して売却しようと思ったときに、スムーズに売却の手続きに移行してもらうことができます。

不動産の査定価格は成約価格ではない

不動産の査定価格は、実際の成約価格とイコールになるものではありません。
不動産会社は査定価格を元に売り出し価格を設定します。
しかし、実際の売却では買主との値下げの交渉の可能性があります。また、なかなか買い手が現れない場合に値下げすることもあります。
そのため、実際の販売価格が査定価格を下回ることもあります。

査定価格はあくまで目安の価格として考えるようにしましょう。

不動産の査定を検討しているなら

離婚においては、不動産の売却をするかしないかに関わらず不動産の査定は必要です。
その際には、離婚に関する不動産の取り扱い経験豊富な離婚不動産にご相談下さい。