離婚によって土地を査定・財産分与する方法

婚姻後に入手した土地は夫婦の共有財産です。
そのため、離婚の際の財産分与の対象となります。
高額な資産であるため、財産分与をおこなうにあたり、査定をして現在の価値を明確にすることが大切です。

離婚の財産分与のために土地を査定する方法

土地の査定には「自分で査定する方法」と「不動産会社に依頼する方法」があります。

自分たちで土地の査定をする方法

自分たちで土地の価格を査定するために必要なのは、公的な評価額を調べることです。この公的な評価額を元に自分たちの土地の価格を査定することができます。

●公示地価
●基準地価

国土交通省の『国土交通省地価公示・都道府県地価調査』から調べることが可能です。
https://www.land.mlit.go.jp/landPrice/AriaServlet?MOD=0&TYP=0
ただし、全国すべての土地に対して地価がついているわけではありません。自身の土地の近くにある基準地を参考にします。

●相続税路線価
相続税や贈与税を算出する基準として国税庁が出している価格です。
https://www.rosenka.nta.go.jp/
全国が対象となっており、土地が接している道路ごとに価格が決められています。ただし、公示地価の約80%になるよう設定されています。

●⁠固定資産税評価額
固定資産税の基準となる土地の価格です。
「固定資産税の納税通知書」を見れば固定資産税評価額を確認することができます。この価格は、実際に売買される価格の約70%を目安にしています。

これらの公的な評価額だけでなく、実際に売買されている近隣の土地の取引価格を調べることで査定の参考にすることもできます。

不動産会社に土地の査定を依頼する方法

不動産会社に土地の査定を依頼する方法は2つあります。
ひとつは、一括査定サイトで複数の不動産会社に依頼する方法。
もうひとつは、特定の不動産会社に依頼する方法です。

一括査定サイトの場合、複数の査定額を確認できるため、相場観を知ることができます。ただし、営業の連絡が多く入る可能性も高くなります。
特定の不動産会社に依頼すると、その不動産会社が算出した査定額を信じるしかないため、もしも相場と違う金額であっても気づくことができません。
ただし、特定の不動産会社に依頼した場合、実際の現場を見て査定をしてもらうことができるため、より正確な査定価格を得られます。

離婚による財産分与のための査定は不動産会社へ

自分で査定する方法をお伝えしましたが、不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。
自分たちで査定をして相場観を知っておくという意味ではプラスになります。
しかし手間がかかる上に正確性に欠けるため、財産分与の方針を決める基準としては心もとない情報になります。

不動産会社が実際の土地を見て査定をする場合は、
「その土地がどのように使える可能性があるか?」
「駅からの距離や利便性」
「土地の形」
「面している道路の幅」
「道路と土地との高低差」
「土壌汚染や埋蔵文化財の有無」
「近隣施設」
などの情報を加味して評価をおこないます。
そのため、実情により近い正確な査定額を算出してもらうことができます。

土地を財産分与する3つの方法

①夫婦のどちらかが土地を取得する方法
どちらか一方がその土地を取得して、もう一方に代償金として土地の査定価格の半額を支払う方法です。
このとき、土地の名義を取得する人の名義に変更するようにしてください。

②売却する方法
土地を売却して得た現金を夫婦で分与する方法です。

③分筆(ぶんぴつ)する方法
不動産の財産分与の中でも、「土地」に関しては『分筆』という方法も可能です。
これは、土地を夫婦で分けて保有する方法です。
ただし、土地の広さや形状によっては価値が下がり、売却や活用が難しくなるケースもあります。
たとえば、30坪(約99平米)の土地ならば、家を建てたい人に販売しやすい広さですが、分筆して15坪の土地になると狭小住宅になってしまうため販売が難しくなります。
また、分筆の手続きには費用も掛かるのでその費用をどうするかも話し合う必要があります。

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