離婚でマンションを査定するには? 住むべきか、売るべきか?

離婚をすることが決まったら、準備しなければいけない物や決めなければいけないことがたくさんあります。
その中でも金額も大きく大変な決定が「夫婦で今まで住んでいたマンションをどのようにするのか?」です。
結婚後に購入したマンションならば、基本的に夫婦の共有財産となります。(どちらかの親戚が資金を援助した場合など、一部共有財産とならないこともあります)
マンションの名義やローンの支払い名義が夫婦どちらか一人になっていたとしても、共有財産として財産分与の対象となります。
マンションの財産分与にはどのような選択肢があるのか、その中でどれを選択するのかを検討するためにも、早めにマンションの現在の査定価格を知っておくことが大切です。

離婚準備でやるべきマンションの査定と名義確認

できるだけ円滑に、かつ公平にマンションの財産分与をおこなうためやるべきことは、マンションの査定と名義の確認です。

①ローンの名義確認
ローンでマンションを購入した場合は、ローンの支払いをしている名義を確認しておきましょう。また、連帯保証人についても確認してください。
さらに、ローンの残債も確認しておきましょう。

②マンションの名義確認
保有しているマンションの名義が誰になっているのかを調べてください。
名義には、夫婦どちらか一人になっている「単独名義」と複数の名義になっている「共同名義(共有名義)」があります。
マンションの名義は『登記事項証明書』で確認することができます。
不動産の名義の調べ方については『離婚により不動産を売却する前に名義を調べる方法』で詳しく解説しています。

登記事項証明書には4種類の形式があります。
マンションの場合は『一部事項証明書』を取得するようにしましょう。
マンションはひとつの建物にたくさんの所有者がいます。
そのため『全部事項証明書』を取得すると、マンションに住んでいる(所有者)全部の内容になり、資料の量が膨大になります。
自身が所有している部分だけで良いので『一部事項証明書』で必要な部分のみ取得してください。

③マンションの査定
査定とはマンションの現在の価値を調べるためのものです。
オンラインで一括査定も可能ですが、不動産屋に訪問してもらって査定をした方が正確な査定ができます。
査定について詳しくは『離婚に際して不動産の査定が必要なケース』に記載してあります。

経年による価値の変化だけでなく、近隣環境の変化などによっても購入時から価値が変わっていることが多いので、できるだけ正確な査定価格を入手するようにしましょう。

マンションの査定では以下のものを準備しておくと、正確な査定が出やすくプラス査定になる可能性もあります。
・マンション購入時のパンフレット類(特徴やアピールポイントなどがまとめられています)
・重要事項説明書
・売買契約書
・マンションの管理規約、使用細則
・間取り図

離婚後のマンションの扱いを決めるための検討材料

ローン残高、名義、査定価格がわかったら、マンションをどのように財産分与するのかをじっくりと検討してください。

●ローン残高<査定価格 (アンダーローン)
マンションを売却したときに利益が残ります。
この場合は複雑な手続きの必要はりません。

●ローン残高>査定価格 (オーバーローン)
マンションを売却してもローンが残ります。
そのため通常の売却が難しくなります。
残債を自己資金で清算するか、売却せずローンを支払い続けるか、もしくは金融機関の同意を得て任意売却をする方法があります。

ローンについては『離婚するとき不動産のローンはどうすればいいの?』で詳しく説明しています。

離婚後のマンションの扱い方の選択肢

離婚後、マンションをどのように扱う方法があるのかいくつかご紹介します。

●夫婦のどちらか一方が住み続ける
どちらかがそのまま住み続ける場合、住む側の人が査定価格の半分をもう一方に支払うことで財産分与をすることができます。
マンションの名義人の変更やローンの支払いに関する取り決めなど、後々トラブルにならないよう整理をしておくようにしましょう。

●賃貸物件として貸し出す
マンションを保有したまま、賃貸物件として貸し出すことで定期的な収入源になります。ただし、入居者が見つからない場合もあるので注意が必要です。
また、経営方針などでトラブルが起きる可能性も考えられるので、事前に細かく検討する必要があります。

●売却する
マンションを売却して現金化する方法です。
アンダーローンの場合は問題なく現金化でき、利益分を夫婦で折半することができます。
離婚後のトラブルのリスクが最も低い方法です。

マンションの売却のタイミング

離婚によってマンションを売却するとき検討した方が良いのが売却のタイミングです。
売りに出してもいつ売れるかはわからないため、どのようなことが起こりえるのか考えて決定しましょう。

1)不動産業者の買い取り

不動産業者が買い取り対応をする場合、購入者を探す時間が必要ないため、スムーズに売却を進めることができます。ただし、査定価格より販売価格は低くなります。
少しでもはやくリセットして新しい生活をスタートさせたい場合にはこの方法が最適です。

2)住みながら売却する(仲介)

現在のマンションに住みながら売却をする方法です。
ただし、マンションが売却できるまで長い期間新生活がスタートできない場合もあります。
また、購入希望者の内覧に対応するために、家の中を整頓したり待機したりする必要もあります。

3)新生活スタート後に売却する(仲介)

引っ越しを済ませて新生活をスタートさせてからマンションを売却する方法です。
この場合、マンションがすぐに売却できれば問題ありませんが、売れない期間が長くなる場合、新生活の費用の支払いと現在のマンションの経費やローンの支払いが二重で発生します。

マンションの売却も離婚不動産にご相談ください
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