離婚で不動産を売却するタイミングと方法

離婚が原因で不動産(一戸建て、土地、マンションなど)を売却するときの手順や売却のタイミングをどうすれば良いのか迷うことも多いでしょう。

離婚から2年を過ぎると財産分与の請求の申し立てができなくなってしまいますので、財産分与で不動産の売却を検討している場合には、この期限にも注意を払う必要があります。
財産分与について詳しくは『離婚で不動産の財産分与をする方法』をご確認ください。

不動産を売るのは、離婚前がいい? 離婚後がいい?

離婚前に不動産を売却するべきか?
離婚後に不動産を売却するべきか?
これは、それぞれの夫婦の事情などによって異なります。

●離婚前に不動産を売る場合のメリット・デメリット

離婚前に不動産を売るメリットは、離婚後に離婚相手とのやり取りをする必要がないことです。
また、離婚前に財産分与などの手続きを終えられるため、離婚後のトラブルが起こりにくいでしょう。
デメリットは、不動産を売却するためにはある程度の時間がかかるため、離婚の成立まで時間がかかる可能性があることです。
不動産は大きな金額ですし、ローンがある場合にはその処理についても検討する必要があります。そのため離婚前しっかりと話し合い、解決しておくことができれば、互いにリスタートを切りやすくなります。

●離婚後に不動産を売る場合のメリット・デメリット

離婚では夫婦で話し合ったり決めたりしなければいけないことが多くあります。
離婚後に不動産を売るメリットは、離婚に関する諸々の手続き等が終わっているため、売ることだけに専念できることです。そのため、比較的高値で売却できる可能性があります。
売却までに時間をかけることはできますが、固定資産税などの税金の支払いは必要ですので、できるだけ早めに売却した方が良いでしょう。
デメリットは、離婚後にも売却に関して互いに連絡を取り合う必要が出てくることです。特に共同名義(共有名義)の場合は二人の承認が必要なので連絡を取り合う機会は増えるでしょう。
また、時間が経つほどトラブルが発生しやすいため、離婚後に不動産を売却する場合でも、できるだけ早く売却できるように進めることをおすすめします。

家などの不動産の売却は「仲介」と「買取」どちらがいい?

不動産の売却には『仲介』と『買取』があります。

仲介は不動産業者が仲介に入って買主を見つける方法です。
相場に近い価格で売ることができるので、できるだけ高く販売したい場合に向いています。
ただし、買主を見つけるまでに時間がかかってしまう可能性があります。さらに、長い時間をかけても買主が見つからない可能性もあります。
仲介の場合は、売却するまで少なくとも3か月~6カ月程度の時間がかかることが一般的です。
また、買主が現地の確認に来る場合はそれに対応しなければいけません。
その他、「売り物件」として情報が公開されるため、近隣の方にも離婚や売却のことが知られる可能性もあります。

買取は、不動産会社が直接不動産を買い取る方法です。
買主を探す期間が必要ないため、スピーディーに買い取り処理を進めることができます。
できるだけ早く不動産を現金化したい場合にはお勧めです。
不動産業者が買い取るため、売却時点では売却情報が一般に公開されません。
また、引き渡し後に通常では見つからない瑕疵が発見された場合でも、損害賠償や契約不適合責任を負う必要がありません。
ただし、一般的に仲介の売却価格よりも買い取り価格は安くなります。

離婚不動産ではご希望に沿って「仲介」「買取」どちらも対応可能です。
しかし、離婚で不動産を売却したい方は、できるだけ早く売却をしたいと希望されることが多いため、「買取」対応がほとんどです。

ローン残高が売却額より大きい場合の注意点

ローンがある場合はローンの残債を確認してください。
ローン残高と売却査定額を比較して、ローン残高の方が大きい場合は「オーバーローン」になります。
この場合は、通常通りの「仲介」や「買取」ができません。
これは売却した金額をローン返済に充てたとしても、残債が無担保になってしまうためです。
ただし融資を受けた金融機関の合意が得られれば販売することも可能です。これを『任意売却』といいます。
金融機関にとってもリスクのある判断となるため、簡単に承認されるものではありませんが、離婚不動産では提携している司法書士をご紹介することも可能です。
オーバーローンの不動産を売却したい場合は、まずは離婚不動産にお問合せください。